
部下や後輩が悩んでいる
「退職しようと考えています」
「もう上司も先輩も信じられません」
2018年度も引き続き、「職場の人間関係」に関するご相談があります。取り分け4月は職場環境や人間関係の変化が大きい時期なので、ストレスを感じている人もいらっしゃいます。
お話してくださる人は環境も性格も全然違うのですが、伺っているうちにある傾向と対策が見えてきました。
こちらのブログでは部下や後輩が悩んでいるとき、悩みにはどのような傾向があって、何をすればいいのか、ご参考までにお伝えしたいと思います。
部下や後輩の悩み傾向
では、悩んでいる部下や後輩の悩みについて傾向を考えたいと思います。
1.悩みサインを出している
「ある日突然怒りを爆発させた」と思う人もいらっしゃるかもしれません。社内外でのメール・会話・・・実はどこかで「私は悩んでいます」「何とかしてください」とサインを出しているときがあります。オーバーワークの場合は、出退勤記録(例えばタイムカード)が物語っているかもしれません。
2.悩みが受け止められない
上司や先輩も忙しく、日々の業務をまわすことで精一杯なので、部下や後輩の悩みをきく時間が取れない場合もあります。
時間があったとしても「みんな忙しくて大変なんだよ」「それは違う」などと言われた場合は自分を否定されたと感じ、悩みを打ち明けたことを後悔します。そして「どうせわかってもらえない」「もう誰も信じられない」と静かに諦めていきます。
3.悩みが蓄積される
悩みを理解してもらうことを諦めたら、出していた悩みサインが消えてしまいます。上司からすると「悩みが解決したのかな」「仕事上手くまわっているのかな」と思うかもしれません。部下や後輩が自ら悩みを解決する場合もありますが、日々悩みが蓄積され、怒りの感情が芽生えている可能性があります。
4.ある日どかんと表面化
次に「この会社・部署ではやっていけない」「もう嫌だ」と退職や異動を考えます。上司や先輩は「突然何を言い出すんだ」と思うかもしれません。しかし、部下や後輩からすると「すでにサイン出してたよ!」と言いたくなるんです。
ここまで来ると大体決心がついているので、退職・異動までの期間をやり過ごすことに意識が向くようになります。
部下や後輩の悩み対策
さて、ここからは上司や先輩方とご一緒に考えたいと思います。私は部下や後輩の悩み対策として以下のことを考えました。部下が悩みサインを出していたら・・・。
1.話を「聴く」
大変お忙しいことと思いますが、ぜひ部下や後輩の話に耳を傾けてください。そして大変難しいのですが「私は違う」「私はこう思う」を一旦横に置いて、ただただ「聴いて」ください。これだけで「私は受け入れられている」「この人はわかってくれる」と感じることでしょう。そして原則他言しないようにします。
「自分では難しいな」と思ったら、聴く専門家(キャリアコンサルタントなど)を呼んでいただきたいです。
2.仕事の質と量を見直す
「この仕事は、この部下にとって適正なのか」考えていただきたいです。これは上司や先輩にしかできません。
部下や後輩は例えオーバーワークだったとしても、「振られた仕事は自分が責任を持ってやるべきだ」と思っています。
成長にはある程度の負荷が必要ですが、潰れてしまうほどの負荷では長続きしません。
3.理解し合う機会をつくる
上記1と2ができていれば、大体の問題が解決に向かうと思っています。そこで、もう一歩進んでみましょう。
上司・先輩と部下・後輩が業務や人事評価を離れて「フラットに語れる場」が年に1回2時間程度でも確保できると、信頼関係が一層強くなります。例えば、自分も相手も大切にする「アサーティブ」コミュニケーションの勉強会はいかがでしょう。
「そんな時間、忙しくて1秒も無いわ!」と思われるかもしれませんが、大事に育てた部下や後輩の退職、採用と育成にかかる経費など今後の損失を考えたら、やってみる価値はありませんか?
安心して長く働きたい
最後になりますが、部下や後輩の多くは「この会社をすぐに辞めよう」と思って入社するわけではありません。
「安心して長く働ける会社がいい」と思っている場合がほとんどです。その希望は、前述の「悩み対策」で叶えられると思っています。
私も、一人でも多くの人が安心して長く働けるよう、お手伝いできたら嬉しいです。
※こちらのブログは、個人の経験・見解です
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